優心和尚のビジネスブログ

僧侶である優心和尚が日本人の心である仏教を通して既成ビジネスを語ります。

● 胡坐をかく ●

 

優心和尚 のお付きとして、

最近、どちらの企業、職場へお顔出しに参りましても、

必ず冒頭で話題に上るものは、

やはり「コロナ」関連に纏わるご相談であります。

当然、挨拶代わりに業況を伺うところからのスタートとなりますから、

話題となる事は至極当然の事です。

そして結果「この先はどうなるのだろう・・」となってくる訳です。

 

先日「移動体エネルギー関連企業さん」へのご訪問に際し、

同じく「コロナ」が話題となり、

意外にも興味深い結論へ達したケースがございましたので、

今回はその際のやり取りを上手くお伝え出来ればと存じます。

 

その企業さん、

「ガソリンスタンド経営」を主体とし、

その関連事業に関わる数社を束ねる持ち株会社さん」であります。

 

昨年「安倍政権下」での第一回「緊急事態宣言」の発出時には、

「燃料」の売上が一気に落ち込むのと同時に、

「車販部門」へも影響が拡大し、大打撃状況であったようです。

現在も続く「飲食系」スケープゴートでは、

叩かれたとしても「協力金」なるバックアップが控えているだけまだ良い。

自社にはそうした恩恵すらなく、全て社の負債として背負うしか道がない。

経営資源確保の一環と称し「緊急融資」があったとしても、

借り辛い上、所詮借りられたとしても「急場凌ぎ」に過ぎない。

元来この「コロナ」が無ければ、

こうした借入金を背負う必要すら無かったとの恨み節である。

それはそうと、

昨年末くらいまでならまだ如何様にも我慢も出来た。

しかし、そーこーしている間に2年も経ようとしている中、

具体的な対策も取れず「緊急事態宣言」の発出を繰り返す政府の姿勢に、

もう 堪忍袋の緒も切れた と憤慨されているのである。

で、「この先どうなる?・・・」優心和尚 への問い掛けでありました。

 

この問い掛けに 優心和尚「一言」でお返しになられました。

「胡坐をかいている」との一言です・・・

そして、

「その意味はあなた方が一番良く認識されているのでは?」と仰います。

私はそれが何を意味しているのか、皆目見当すら立たないでいると、

優心和尚 と その経営者の方々が目を合わせながら、

ケタケタと小さく微笑んだかと思ったら、

腹を抱えて大声で笑い始めたのであります。

私も周りに合わせ笑って見せたものの、きっと目は笑ってなかったと思います。

そしてお一方が、

「優心和尚、それは トンチ ですか? それとも 嫌味??」

と笑いながら発します。

「トンチ でもなく、嫌味 でもありません。」

と 優心和尚 がお返しになられますと、

「そーですよね!」とより一層の笑いがそこに注がれました。

 

ここからは真面目な顔をされた 優心和尚 のお話です。

 

「蔓延当初より、他国とは異なる様相に、

さぞ世界中 ???・・になっていたものと想像されます。」

いみじくもその現象を20年6月4日 麻生副総理はこう表現しました。

他国とは民度のレベルが違う」と・・・

続いてその後 6月9日には、

「強制力がなく、みんなで自主的にやったところが一番すごい。」

「要請しただけで国民が賛同し頑張った。」

「国民として極めてクオリティーが高い。」

結果的にこれまでの政府対策は、

1にも2にも、この言葉が根底の上に成り立っている。

そう、

日本国民はこれまで我慢強く自ら行動制限を掛けてきた。

その国民性の上に国や専門家達はただ単に「胡坐をかく」こととなり、

本来国・専門家達が行わなければならない対策を怠ってきた。

その結果が「今」に繋がっているという。

 

冒頭の「胡坐をかいている」の苦笑へはここで繋がることとなる。

 

戦後から高度成長期に掛けての自動車産業の右肩上がりに順じ、

「ガソリンスタンド」の経営者達も、

何も手掛けずとも「売上 / 利益」とも倍増を毎年計上することが出来た。

結果、1990年以降より「失われた20年」と言われる最中においても、

一時 [1994年] 6万421店舗 のピーク以降、

ガソリンスタンドの全国店舗数は加速度的に減少を続け、

統計上確認出来る [2019年] 2万9千637店舗 へと減少している。

この間、経営者達は「胡坐をかいてきた」訳である。

そこで当時相談を受けた 優心和尚 が最初に放った言葉が、

この「胡坐をかく」であったとの事で、

当時を忍び、今回 優心和尚 のこのお言葉に反応をしたのであった。

 

話を元に戻すと、

この度、国により発表された本年8月度の「自宅待機による死亡者 250人」は、

真っ当な数字であるかは別として、

この様に、自宅療養を余儀なくされる方々が続出される状況は、

他国より見れば「天災」ではなく、確実に「人災」であるという事実。

あの多い時で 30万人/ 日 もの感染者を出した 米国 でさえも、

地域の「産・官・学・民」の4者連系によりパンデミックに立ち向かい、

最も危惧されていた医療崩壊を回避している事は称賛に値する。

これも遡ると、

オバマ政権時に「21世紀治療法」なる法案を 2016年 に成立させており、

これにより、様々な機関での情報共有がスムースに図られたという下地がある。

 

この先、保育園・小学校 など、

12歳以下の「ワクチン未接種」なる枠でのクラスター」が危惧されている。

今こそ、我が国の宝である「子供達」を守る為、

「胡坐」をかかず、行動に移す時である事は言うまでもない。

 

優心和尚 は最後にこのように申しました。

 

人間として、

何もせず、

何も言わず、

不正に立ち向かわず、

抑圧に抗議せず、

また、

自分たちにとってのよい社会、

よい生活を追い求めずにいることは、

不可能なのです。

 

また、

 

指導者には、民衆を正しい方向へ導いているという自信のもとに、

群れより先に行き、

新たな針路を拓かなくてはならないときがある。

 

これは惜しくも 2013年 12月 5日 95歳にて亡くなった、

南アフリカ共和国指導者

ネルソン・マンデラ の言葉を引用なさっておられます。

 

正しく「今」がその時で、

マンデラ氏 のこの言葉が誰しも胸に ストン と落ちるのではないか・・・

・・・と 優心和尚 は最後に締めくくっておられます。

 

◆ 後 述 ◆

私の様なお付きの従事であっても、

ひとりの凡夫とし、一市民・国民として、

改めてこの言葉を噛みしめることで、

ひとりでもこの様な行動に近づけるよう努力を重ね、

一層の精進が必要だと今更ながら心に誓う場面でありました。

 

少し長くなりましたが、

この場の雰囲気をより多くの皆様に上手くお伝え出来たかな・・って気になります。

ひとり一人、ひとつひとつのその コツコツ の姿勢が、

結果的に大きなうねりとなり、社会を動かすのだと思った出来事であります。

 

それでは次回へ向けて・・・

ご拝読に感謝を申し上げます。

 

                        合 掌