オリンピック特需は既に始まっている!
昨日、運送業を営んでおられる方々とご面談の機会を得ました。
リーマンショック以来、運送業を取り巻く厳しい環境について、様々な角度からお話を頂きました。
運送料金は一気に音を立てて崩れ歯止めも掛からず、その巨大な津波にただ呑みこまれるだけ・・・
その渦の中で、掴めるものを必死になり探すものの、見つけたところでもう先約が既に押えている。
先ずは浮き上がる事を最優先に、自らのスリム化を徹底的に図り、時代に合った身の丈へ改革をする。
何とか現在の組織を維持出来ているのも、こうした血と肉を極限まで省いた成果なのだという。
このように厳しい状況下で踏ん張っておられる業種は何もこの度の運送業に限られた訳ではない。
しかし、社会的にもかなり追い詰められ、請け負う料金と燃料費との格差がこれをより印象付けた。
だが、この数日で状況が一変した。 これが「オリンピック特需」だ!
需要は急速にと云うよりは、爆発的に拡大。 全く予想も得ぬ状況が目の前に現れたのだ。
荷役の依頼は次々と飛び込んでくるものの、遥かに許容を大幅に超過する様相を呈してきた。
いみじくも今まで生き残るべく進めてきたスリム化が、ついにここで仇となる結果を生み出している。
現実には自社便にて既に受けている荷役を優先せざるを得ず、折角の依頼を受ける事が出来ない。
新たな荷役を受けると、急いで空で戻り、また積んでという非効率な動きを繰り返さざるを得ない。
同業に流すにも、他社も状況は同じ、融通を利かせる状況もなく、八方塞がりで頭を抱えている。
こんなにも早く状況が変化するのか・・・と優心和尚も驚嘆の声を上げていました。
この状況を見ると、輸送機器関連の株価も大幅に上向くかも知れない。
一気にこの手の業界がHOT産業へと変貌する。
けれど、こうした時こそ冷静に見て対応する事を優心和尚は助言していました。
大なり小なり経済も、視野を広く持てば自然の摂理から大きく外れる事は無いと考える。
動けば動いただけの反動が訪れる。今の動きがどの様な反動を呼び起こすのかを冷静に判断する。
この爆発を思い切って一旦流し、その流れを見届けた後に動き始めても決して遅くはない。
これが真の「オリンピック特需」ならば・・だと優心和尚は云う。
実際に訪れた現場は想像以上に混乱し、最近には感ずる事も少なくなった輝きも戻っていました。
しかし、これが優心和尚の云う反動によって揺れ動かされたならば、一溜りもない始末となりそうだ。
これからの数か月、経営者には今まで以上に厳しい舵取りが求められるのかも知れません。
この「オリンピック特需」なるものを、上手く乗り切る智慧を是非とも掴んで頂きたいと望みます。
合掌